“馬脚”の読み方と例文
読み方割合
ばきゃく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
新聞社に三十年も住んで一つも新聞記者小説を書けなかった私が、思わぬところで馬脚ばきゃくを出したわけである。
銭形平次打明け話 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
あまり諸事を掘り下げすぎて自分の馬脚ばきゃくを発見したくなかったので、故意こいすべてを漠然の中にえたまま、とに角小笠原は自分の親愛な同志であるように感じた。
小さな部屋 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
だが幸いにも、己は非常に智恵を働かせて、店員の眼をくらます事が上手じょうずなので、未だ一遍も馬脚ばきゃくあらわしたためしがない。みんな己を正直な、学問好きな小僧だと思い込んで居る。
小僧の夢 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)