)” の例文
夜来の行軍のつかれもあり、陽もうらうらと朝を告げて、全軍、ようやくもじさを覚えていたので、潜行軍の最後方の——この秀次隊は
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「お母あちゃまは、どうしたろうな。おまえも母をさがして泣くか。おお、よしよし。もじいか。いまに久助が、何か買って来よう。泣くな。泣くな」
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
……で、街の空のみ眺めていましたが、赤子はもじゅうなり出して、ヒイヒイ泣くし、あいにく家内の容体も、こよいは常より病状が悪いので、途方にくれていたところでございまする
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
もじいせいだそうです。米の粉か葛粉くずこをくれと、女は申しおりますが」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
『堀川から拝借してきたお金です。すこし足りませんが、実は、友だちに会って、費いました。それから、小さい弟どもが、もじがっているので、経盛へも、少々、持たせました。残りが、これだけで……』
「腹は、どうじゃ。もじゅうないか」
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)