頸首くび)” の例文
かの女は足早に往来へ出て行ったが、その異常に白い頸首くびははっきりとかれの目にえぐり込まれてつッ立っていた。
幻影の都市 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
千鈞せんきんの重さで、すくんだ頸首くび獅噛しがみついて離れようとしません、世間様へお附合ばかり少々櫛目を入れましたこの素頭すあたま捻向ねじむけて見ました処が、何と拍子ぬけにも何にも
遺稿:02 遺稿 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その白い頸首くびにも、その露き出したひじさきにも、まんまるい処女らしいまるみとほたほたする肉附があった。
みずうみ (新字新仮名) / 室生犀星(著)