おとがい)” の例文
すぐ傍に坐っている顔の蒼いほど色の白い、華奢きゃしゃ円味まるみを持った、おとがいのあたりがおとなしくて、可愛かわいらしい。
黒髪 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
小供の一人、「紀州きしゅう紀州」と呼びしが振向きもせで行過ぎんとす。うち見には十五六と思わる、よもぎなす頭髪はくびおおい、顔の長きが上に頬肉こけたればおとがいの骨とがれり。
源おじ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)