頬辺ほッぺた)” の例文
旧字:頬邊
治平は少し色気がありまして、何となく間が悪いから煙管であごの処を突衝つッついて見たり、くるりと廻して頬辺ほッぺたへ煙管の吸口を当てたり、ポン/\と叩いて煙草ばかりんで居ります。
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
丹「成程証文は致しやしただけれども、人の頬辺ほッぺたを切るてえなアえ事です」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
それに粗相でゞもある事か、先祖より遺言状の添えてある大切の宝を打砕うちくだき、糊付にして毀さん振をして、箱の中に入れて置く心底しんていが何うも憎いから、指を切るのがいやなれば頬辺ほッぺたを切って
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
親類に成っちまって、お前の云うことは何んでも聞く、頬辺ほッぺたでもめさせるから堪忍してくれろとすがり附いて、機嫌を取って、花魁の御法事御供養をなさい、お金はかゝりますが、仕様が有りません