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韁
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たづな
ふりがな文庫
“
韁
(
たづな
)” の例文
二二二 若し人己に發せる忿を制すること奔車を(止むるが)如くなれば、彼を我は御者と言ふ、爾らざる人は(唯だ)
韁
(
たづな
)
を取る(のみ)。
法句経
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
今来た少年の、
無垢
(
むく
)
の自然をそのままのような目附を見て、ふいと
韁
(
たづな
)
が緩んだなと、大石は気が附いたが、既に遅かった。
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
ペルシア、ギリシア、ローマ人も馬を重用し、ギリシア人殊に善く騎り馬上の競技を好みしが、
勒
(
くつわ
)
と
韁
(
たづな
)
ありて
鐙
(
あぶみ
)
なく、裸馬や布皮
被
(
き
)
せた馬に乗った。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
馬上の将軍は馬丁をわずらわすまでもなく、
韁
(
たづな
)
を絞りて容易に乗り静めつつ、一回圏を
画
(
えが
)
きて、
戞々
(
かつかつ
)
と歩ませ去りぬ。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
弛んでいる
韁
(
たづな
)
を緊めて、お指図をなさるが
好
(
よ
)
い。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
▼ もっと見る
妓輩の主人生時は貴人と
伍
(
ご
)
を成すが、一旦命
終
(
しゅう
)
すれば最卑民中にすら
住
(
とど
)
まるを許されず、口に藁作りの
韁
(
たづな
)
を
食
(
は
)
ませ、死んだ時のままの衣服で町中引きずり
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
己の馴れた
韁
(
たづな
)
が応えぬか。己がお前達を
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
韁
(
たづな
)
を切り主に離れこの像に飛び懸りてやまず、あたかもかねて
識
(
し
)
った美麗の牝馬に再会したようで、烈しく
鞭
(
むち
)
うつなどの非常手段を施さねば引き分くる事ならずと。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
韁
部首:⾰
22画