青脹あをぶく)” の例文
平次がうなつたのも無理はありません。二十三四の背の低い、青脹あをぶくれの醜い男が、まさに田樂刺でんがくざしになつて死んで居るのです。
銭形平次捕物控:180 罠 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
其家そこにも、此家ここにも、怖し氣な面構をした農夫や、アイヌ系統によくある、鼻の低い、眼の濁つた、青脹あをぶくれた女などが門口に出で、落着の無い不恰好な腰附をして、往還の上下を眺めてゐるが
赤痢 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
三十五六と言つても、青脹あをぶくれの大きい女で、少し貧乏疲れはして居りますが、何んとなく旺盛な感じのする女です。
其家そこにも、此家ここにも、怖し気な面構つらがまへをした農夫ひやくしやうや、アイヌ系統によくある、鼻の低い、眼の濁つた、青脹あをぶくれた女などが門口に出て、落着の無い不格好な腰付をして、往還の上下かみしもを眺めてゐるが
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)