雲気うんき)” の例文
旧字:雲氣
さすれば主題と言うものは、作物の上にたなびいていて、読者をしてむせっぽく、息苦しく、時としては、故知らぬ浮れ心をさえ誘う雲気うんきの様なものにたとえる事も出来る。
歌の円寂する時 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
いや、靄と申したのでは、あの不思議な雲気うんきの模様が、まだ十分御会得ごえとくには参りますまい。
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
どうしてお前さんはそんな事をしって居る、何処どこれにきいた、聞たってきかないたって分るじゃないか、私はマア雲気うんきを考えて見るに、そんな事ではないかと思う、イヤれはどうも驚いた
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)