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陰闇
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いんあん
ふりがな文庫
“
陰闇
(
いんあん
)” の例文
寝台のそばにすわり、今は厳格荘厳な表情をしてるメルキオルの最後の眠りを見守りながら、彼は死者の
陰闇
(
いんあん
)
な安らかさが心にしみ込むのを感じた。
ジャン・クリストフ:04 第二巻 朝
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
西北の強風は三日の間
小休
(
こやすみ
)
もなく吹き、昼さえ陽の目を見せぬ
陰府
(
よみ
)
のような
陰闇
(
いんあん
)
たる海を
漂
(
ただよ
)
わしたすえ、四日午後になって、やっとのことで勢をおさめた。
藤九郎の島
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
それでクリストフは、自分の心を乱すその
陰闇
(
いんあん
)
な力には一定の意味があり、しかもその意味は自分の意志と調和してるものだと、確信していた——確信したがっていた。
ジャン・クリストフ:06 第四巻 反抗
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
夜……
淵
(
ふち
)
……光もなく、本心もなく……ただ「存在」が。「存在」の
陰闇
(
いんあん
)
貪欲
(
どんよく
)
な力。無上に力強い喜悦。張り裂けるばかりの喜悦。空虚が石を吸い込むように、全身を吸い込む喜悦。
ジャン・クリストフ:05 第三巻 青年
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
陰
常用漢字
中学
部首:⾩
11画
闇
常用漢字
中学
部首:⾨
17画
“陰”で始まる語句
陰
陰鬱
陰影
陰気
陰翳
陰陽師
陰氣
陰欝
陰陽
陰々