開山かいざん)” の例文
ことには角力が巧手じょうずで、愛敬があり、実に自力のある処の関取だから、今に日の下開山かいざん横綱の許しを取るのはあの関取ばかりだといって居ます
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
今では押しも押されもしない十手捕繩の大親分——朱総しゅぶさ仲間の日の下開山かいざんとまでなっているのであった。
なむればきらふべき淫慾いんよくなしと立るはふなり三寶院は聖護大僧正しやうごだいそうじやう宗祖しうそとし聖護院は坊譽大僧正ばうよだいそうじやう宗祖しうそとするなり然どもいづれ開山かいざんと申は三派ともにえん小角せうかくが開き給ひしなりさて亦山伏が補任ほにん次第しだい
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
もとは出雲いずものお百姓だ、それが今は飛ぶ鳥を落すした開山かいざんで、大名やさむらいと膝組みで話のできる身分になっている、貴様もその体格で勉強さえすれば、世間はいつまでも水車番では置かないぞ
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)