“鉄肌”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かなはだ66.7%
かねはだ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
老公は、抜きはなった脇差のひややかな鉄肌かなはだをもみ紙でそっと拭いていた。捨てられた紙に樹液のにおいがする。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
蘆屋あしやであろうか、古天妙こてんみょうの作であろうか、そんなことは、彼の知識のほかである。彼がふと、おもしろく見たのは、古びた鉄肌かなはだに浮いている猿の地紋であった。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さやを払ってみたところが、研げていないどころではない——晃々こうこうと百年の冴えをあらためて、ふちの水かとも、深くて蒼黒い鉄肌かねはだから——さんとして白い光がね返したのである。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)