金額たか)” の例文
グイと胸を開けて鳩尾みぞおちを探る。その手にさわった革財布。そのままズルズルと引き出すと、まず手探りで金額たかを数え、じっとなって立ちすくむ。
三甚内 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
旦那だんな、」と彼は言った、「よろしゅうござんす。あなたがその人ですから。しかし『種々の入費』を払っていただかなければなりません。だいぶの金額たかになります。」
夫人は財布を出して、言はれるだけの金額たかを払つた。その金は基督教信者クリスチヤンの森村市左衛門氏が、聖書に書いてある事と、書いてない事とを巧く按排あんばいして商売するので儲かつた金の一部分であつた。