金主きんしゆ)” の例文
「軍用金を調達して來るから、待つてゐて呉れ」と云つて、氷峰は金主きんしゆ川崎のところへ出かけて行つた。
泡鳴五部作:03 放浪 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
「かう懐中ふところが痛むでは、とてもやりきれるもんぢやない。誰か適当な金主きんしゆは無いものか知ら。」
なにをしよう、かにをしようとふのが、金主きんしゆ誰彼たれかれ發案さうだんで、鳥屋とりやをすることになつた。
廓そだち (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
金主きんしゆ目付めつけたが、引手茶屋ひきてぢややは、見込みこみがないとふので、資本もとでおろさない。
廓そだち (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「早く別な金主きんしゆを見つけたらどうだ?」
泡鳴五部作:05 憑き物 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
心配しんぱいしないで、めしあがれ。」ちらしの金主きんしゆ一千圓いつせんゑん
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)