野陣のじん)” の例文
帳場のはたにも囲炉裡いろりきわにも我勝われがちで、なかなか足腰も伸びません位、野陣のじん見るようでござりまする。
伊勢之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
水に足をひたされて、ハッとわれにかえれば、これは野陣のじんの人々の飲料水いんりょうすいである。反間はんかんてきどくこんじられないようにわざと、花壺はなつぼに見せかけておいた生命いのちの水にちがいない。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)