“野衾”の読み方と例文
読み方割合
のぶすま100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
暗闇の多い坂上の屋敷町は、私をして若い女や子供が一人で夜歩きするとどこからか出て来て生き血を吸うという野衾のぶすまの話を想い起させた。
山の手の子 (新字新仮名) / 水上滝太郎(著)
最初に出て来たのは一つ目小僧、フラリフラリと提灯ちょうちんを下げてすれ違うと、頭の上から野衾のぶすまがバサリと顔を撫でます。
首尾しゅびよくゆけば、この機会きかい大禄たいろくで家康にめしかかえられそうだし、まずくゆくと、またぞろ、ていよくいはらわれて、もとの野衾のぶすまに立ちかえらなければならない。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)