ふけ)” の例文
うばひ酒色にふけいそがぬ道も日數ひかずやうやく江戸へ近づき神奈川宿の龜屋徳右衞門かめやとくゑもんといふ旅籠屋はたごやへ泊りとなり座敷を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
一子正太郎なるもの農業なりはひいとふあまりに、酒に乱れ色にふけりて、父が一八おきてを守らず。
さててきしくすりなどふくして、木村氏のもとにありしが、いつまでも手をむなしくしてあるべきにあらねば、月給八円の雇吏やといとしぬ。その頃より六郎酒色しゅしょくふけりて、木村氏に借銭しゃくせん払わすること屡々しばしばなり。
みちの記 (新字新仮名) / 森鴎外(著)