邸園ていえん)” の例文
「いえ、何も。しかし私の娘と姪が、二人の曲者が邸園ていえんを逃げる時、大きなつつみを持っているのをたしかに見たのですから。」
芝生しばふはしさがっている崖の上の広壮な邸園ていえん一端いったんにロマネスクの半円祠堂しどうがあって、一本一本の円柱は六月のを受けてあざやかに紫薔薇色ばらいろかげをくっきりつけ
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)