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遽然
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にはかに
ふりがな文庫
“
遽然
(
にはかに
)” の例文
遽然
(
にはかに
)
、蓮華寺の住職が説教の座へ上つたので、二人はそれぎり口を噤んで了つた。人々はいづれも
座
(
すわ
)
り直したり、
容
(
かたち
)
を改めたりした。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
不思議
(
ふしぎ
)
や
黄雲
(
くわううん
)
遽然
(
にはかに
)
蒸
(
む
)
して
眼前
(
がんぜん
)
に
聚
(
あつま
)
りぬ、
主從
(
しゆうじう
)
之
(
これ
)
に
打
(
うち
)
鬼桃太郎
(旧字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
遽然
(
にはかに
)
丑松は黙つて了つた。丁度、喪心した人のやうに成つた。丁度、身体中の
機関
(
だうぐ
)
が一時に
動作
(
はたらき
)
を止めて、斯うして生きて居ることすら忘れたかのやうであつた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
『
左様
(
さう
)
? 勝野君も?』と丑松は徴笑み乍ら答へた。
遽然
(
にはかに
)
、心の底から閃めいたやうに、
憎悪
(
にくしみ
)
の表情が丑松の顔に上つた。
尤
(
もつと
)
も直に其は消えて隠れて了つたのである。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
“遽然”の意味
《形容動詞》
遽 然(きょぜん)
突然。
(出典:Wiktionary)
遽
漢検1級
部首:⾡
17画
然
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
“遽”で始まる語句
遽
遽々然
遽色
遽雨
遽驚
遽伯玉