遠藤えんどう)” の例文
剣術師範役遠藤えんどう五平太の武技を見ようとして、毎年馬市を機会に諸流の剣客の集まって来たころの町でもない。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
遠藤えんどうという歯科医学校卒業生で、目下はどっかの歯医者の助手を勤めている男の部屋でした。
屋根裏の散歩者 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
文字通りに、砲烟弾雨ほうえんだんうの中をくぐることもしばしばあります。日清戦争には二六新報の遠藤えんどう君が威海衛いかいえいで戦死しました。日露戦争には松本日報の川島かわしま君が沙河で戦死しました。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
遠藤えんどう武者の盛遠が袈裟御前に懸想するところから始まって、では今宵こよい九ツにやかたへ忍んできて夫の渡辺渡わたなべわたるを討ちとってくれたら、ということになり、返しとなって、盛遠が恋がたきの渡を殺す
「先程遠藤えんどう様がお見えになりました」
十字架観音 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
そのいずれもが剣客遠藤えんどう五平次の教えを受けた手利てききの人たちであるが、福島の祭りの晩にまぎれて重職植松菖助うえまつしょうすけ水無みなし神社分社からの帰りみちを要撃し、その首級をげた。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
これは化学者遠藤えんどう博士の研究所と住宅をかねた建物でした。
電人M (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)