道蘊どううん)” の例文
その二月の下旬において、二階堂出羽入道道蘊どううんは、六万余騎の勢を率い、大塔宮の籠らせたまえる吉野の城へ押し寄せた。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「いや、楠木が暴れ出よう、追討ちかけよう。また寄手よせての十二大将、阿曾あそ、金沢、大仏、淡河おごう、二階堂道蘊どううんなどは、みな北条歴々の大将ゆえ、指令に従わぬとでもいうおそれか」
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「まず、この二階堂道蘊どううん、老いたりといえ、先陣のひとりにせのぼるつもりです」
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
高時のことばに、彼が、はっと進みかけると、二階堂にかいどう出羽でわ入道にゅうどう道蘊どううん
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
子をさとすような口調でいう老人がある。二階堂出羽ノ入道道蘊どううんだった。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)