“逢（くわ）” の例文
自動車が驢馬車に出っ逢（くわ）すと、驢馬の魯鈍にはかなわないと見え、いつも自動車の方が譲歩する。
七重文化の都市 (新字新仮名) ／ 野上豊一郎(著)
「おお！」と旧知にでも出っ逢（くわ）したかのように、外函を撫（な）でてみ、内函との寸分の隙間もない接触工合を調べてみ、一本の鋲や釘も使わぬ嵌（は）め木の肩を叩いてみ、容器その物に
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) ／ 橘外男(著)
が、日本橋へ差しかかった時、与次郎は思わぬ障害に出（で）っ逢（くわ）しました。
銭形平次捕物控：060 蝉丸の香炉 (新字新仮名) ／ 野村胡堂(著)
が、ここでは平次も全く予想外なことに出（で）っ逢（くわ）しました。
銭形平次捕物控：050 碁敵 (新字新仮名) ／ 野村胡堂(著)
私はまたあの少年と偶然に出っ逢（くわ）してしまった。
逗子物語 (新字新仮名) ／ 橘外男(著)