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輒
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すなわ
ふりがな文庫
“
輒
(
すなわ
)” の例文
外
(
ほか
)
の家畜が利用せられてばかりいるとは反対に、彼等は
輒
(
すなわ
)
ち人を利用し村里を利用して、村雀または里雀となっているのである。
野草雑記・野鳥雑記:02 野鳥雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
甚しきは且つ一
臂袒
(
ひたん
)
せざれば、
輒
(
すなわ
)
ち鹿馬の奸に
迕
(
あ
)
いて、遠く
豺狼
(
ひょうろう
)
の地に
竄
(
ざん
)
せられ、朝士之がために寒心す。また且つ平民の
膏腴
(
こうゆ
)
、
肆
(
ほしいまま
)
に貪食するに任す。
続黄梁
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
伊原さんはこの照葉の語原は
覚束
(
おぼつか
)
ないといっているが、いかにも
輒
(
すなわ
)
ち信じがたいようである。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
謂
(
おもえ
)
らく、然らずんば以て外夷を拒絶し国威を
震耀
(
しんよう
)
するに足らずと。その後、
遍
(
あま
)
ねく洋書を講究し、専ら
礮学
(
ほうがく
)
を修め、事に遇えば
輒
(
すなわ
)
ち論説する所あり、あるいはこれを声詩に発す。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
この女は西村与三郎の
女
(
むすめ
)
作であった。次で箱館から帰った頃からであろう、陸を娶ろうと思い立って、人を
遣
(
つかわ
)
して請うこと数度に及んだ。しかし渋江氏では
輒
(
すなわ
)
ち動かなかった。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
而して某
方
(
まさ
)
に炎々赫赫、寵を
怙
(
たの
)
みて悔ゆるなく、
召対
(
しょうたい
)
方
(
まさ
)
に
闕下
(
けつか
)
に承け、
萋斐
(
せいひ
)
輒
(
すなわ
)
ち君前に進む。
委蛇
(
いい
)
才
(
わずか
)
に公より退けば、笙歌已に後苑に起る。
声色狗馬
(
せいしょくくば
)
、昼夜荒淫、国計民生、念慮に存ずるなし。
続黄梁
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
輒
漢検1級
部首:⾞
14画