軽捷けいせふ)” の例文
旧字:輕捷
カイアヹエ君は偉大な体格をして態度の沈着な男、これに反してマス君は日本で言へば正宗白鳥はくてう君の様に優形やさがた小作こづくりの男で、一見神経質な、動作の軽捷けいせふな文人である。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
昼は講堂や Laboratoriumラボラトリウム で、生き生きした青年の間に立ち交つて働く。何事にも不器用で、癡重ちちようといふやうな処のある欧羅巴ヨオロツパ人をしのいで、軽捷けいせふに立ち働いて得意がるやうな心も起る。
妄想 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)