つくぼ)” の例文
御帰おかえりッ。」と書生が通ずれば、供待ともまちの車夫、つくぼうて直す駒下駄を、爪先に引懸ひっかけつ、ぞろりとつまを上げて車に乗るを、物蔭よりおはしたのぞきて、「いつ見ても水が垂るようだ。」
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)