赫燿かくよう)” の例文
赫燿かくようとしてまなこを射て、ながれのふちなる草に飛んだが、火の消ゆるが如くやがて失せた。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と言う時、はたを織ったわかい方の婦人おんなが目に浮んだ、赫燿かくようとして菜の花に。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
薄 (薄暗き中に)御覧、両眼赫燿かくようと、牙も動くように見えること。
天守物語 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
またあなたが、たちま光明こうみょう赫燿かくようとして雲にお乗りになるのをたかも知れません。また、もし氏神の、奥境内の、稲荷堂うらの塀の崩れからお出でになったというのが事実だとすると……忽ちこの天井。
菊あわせ (新字新仮名) / 泉鏡花(著)