贈遺ぞうい)” の例文
キリスト教徒が鶏卵を食い相贈遺ぞういするに付いて、諸他の習俗、歌唄、諺話、欧州に多いが、要するに天の卵より雛の生まれ出るにキリストの復活を比べ
逃虚集とうきょしゅう十巻、続集一巻、詩精妙というにあらずといえども、時に逸気あり。今其集について交友を考うるに、珙と張天師ちょうてんしとは、最も親熟しんじゅくするところなるが如く、贈遺ぞういじゅうはなはすくなからず。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
親属故旧こきゅうの音信贈遺ぞうい一両ばかり、すべて十一両余を引き、残る所二、三分に足らず。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
本来は主として諸侯の間の財物の贈遺ぞういであって、これにって尊敬または関心の深さを表示するまでの約束はあったろうが、これを祭主に代ってみずから祭儀をつかさどるものと解するほどの
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)