貴船きぶね)” の例文
西田幾多郎にしだきたろう先生をお誘いして貴船きぶねへ遠足してアマゴでも食べようということになった。
偶然の産んだ駄洒落 (新字新仮名) / 九鬼周造(著)
昭和三年四月二十三日 泊雲、泊月、王城、比古、三千女と共に鞍馬くらま貴船きぶねに遊ぶ。
五百句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)
噂によれば、僧正そうじょうだにや、貴船きぶね里人さとびとどもも、もてあましている暴れン坊とか
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
たとえばつるぎちまたにある人をのろうて貴船きぶねの社へ深夜の祈りに出かけた悪女——には、出逢うところのほどの人がみな倒れて死んだように、相当の被害が無くては納まらないほどの事態なのだが
大菩薩峠:36 新月の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
目さむれば貴船きぶねすすき生けてありぬ
五百五十句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)
山吹も散らで貴船きぶね郭公ほととぎす 維駒いく
俳句とはどんなものか (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
貴船きぶね出て立寄る柿の円通寺えんつうじ
七百五十句 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)