貔貅ひきゅう)” の例文
あれでせきばらいでもされたなら何千万の貔貅ひきゅうといえども道を開けるに違いない。板倉の滑り方はなかなかうまいもんだ。うそじゃない。本人がそういっている。
五色温泉スキー日記 (新字新仮名) / 板倉勝宣(著)
けれども商売が如何いかに繁昌するも、産業がなにほど隆盛に趣くも、はたまた個人の所得如何にゆたかに、国庫の歳入が幾ら充溢するも、更にまた鉄艦てっかんうみおおうも、貔貅ひきゅうに満つるも
国民教育の複本位 (新字新仮名) / 大隈重信(著)
これたまたまもって軍旅のえいぎ、貔貅ひきゅうたんを小にするに過ぎざるのみ、なりというからず。燕王と戦うに及びて、官軍時にあるいは勝つあるも、この令あるをもって、飛箭ひせん長槍ちょうそう、燕王をたおすに至らず。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)