誓詞せいし)” の例文
それとも或る種の誓詞せいしであろうか。写真の乾板かんぱんでもあろうか。でも以前にはおよそそんなものを、彼女が持っている様子はなかった。
棺桶の花嫁 (新字新仮名) / 海野十三(著)
と互の誓詞せいしいつはりはあらざりけるを、帰りて母君にふことありしに、いといたう驚かれて、こは由々ゆゆしき家の大事ぞや。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
開き西丸へ乘込のりこみの節は兩人とも五萬石の大名に取立らるゝ約束やくそくにて血判けつぱん誓詞せいしにぞ及びける
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「どれ、一つ寿平次さんに見せますか。これがあす持って行く誓詞せいしです。」
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)