プライド)” の例文
彼女はせめて主婦でも家にいるかと、尋ねてみたいと思ったが、結局尋ねはしなかった……つまりプライドのためである。
自分は、自分の右の手首に入れてゐるそれと、寸分違はぬ時計を、大尉の眼に突き付けて大尉のプライドを叩き潰してやりたかつた。が、大尉に何の罪があらう。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
兄はプライドの高いお人でありますから、その女の子に、いやらしい色目を使ったり、下等にふざけたりすることは絶対にせず、すっとはいって、コーヒー一ぱい飲んで
兄たち (新字新仮名) / 太宰治(著)
自分は、自分の右の手首に入れているそれと、寸分たがわぬ時計を、大尉の眼に突き付けて大尉のプライドを叩きつぶしてやりたかった。が、大尉に何の罪があろう。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
だから、素直に、正面からやきもちを焼くなどということは、彼女のプライドが絶対にさせないことである。
貞操問答 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
お前は敵の暴力と戦ふばかりでなく、敵の甘言とも戦はなければならぬ。敵は、お前のプライドに媚びながら、逆にお前を征服しようとしてゐるのだ。余りに脆いのは敵でなくしてお前だ。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
お前は敵の暴力と戦うばかりでなく、敵の甘言とも戦わなければならぬ。敵は、お前のプライドびながら、逆にお前を征服しようとしているのだ。余りに脆いのは敵でなくしてお前だ。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
(悪魔が吹かせる風は、プライドという声がすると云うが、この女も悪魔だ!)
貞操問答 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
勝平は此少女の美しさからも、今迄のプライドを可なり傷けられてしまつた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
勝平は此少女の美しさからも、今迄のプライドを可なりきずつけられてしまった。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)