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覚束無
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おぼつかな
ふりがな文庫
“
覚束無
(
おぼつかな
)” の例文
旧字:
覺束無
足の
踏所
(
ふみど
)
も
覚束無
(
おぼつかな
)
げに酔ひて、帽は落ちなんばかりに
打傾
(
うちかたむ
)
き、ハンカチイフに
裹
(
つつ
)
みたる折を左に
挈
(
さ
)
げて、
山車
(
だし
)
人形のやうに
揺々
(
ゆらゆら
)
と立てるは貫一なり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
あらゆる諸大名の箭の的となり鉄砲の的となるべく、行末の安泰
覚束無
(
おぼつかな
)
きことにござる、と説いた。
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
私はといえば、実は、横浜へ上陸するや否や、たちまち寒さにやられて風邪をひき、それがこじれて
肋膜
(
ろくまく
)
になってしまったのである。再び彼の地の役所に戻ることは、到底
覚束無
(
おぼつかな
)
い。
環礁:――ミクロネシヤ巡島記抄――
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
お貞は今思出したらむがごとく
煙管
(
きせる
)
を取りて、
覚束無
(
おぼつかな
)
げに一服吸いつ。
化銀杏
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
明後日は猶重くも
相成可申
(
あひなりまをすべく
)
、さやうには候へども、筆取る事
相叶
(
あひかな
)
ひ候間は、臨終までの胸の内御許に通じまゐらせ
度
(
たく
)
存候
(
ぞんじさふら
)
へば、
覚束無
(
おぼつかな
)
くも何なりとも
相認
(
あひしたた
)
め
可申候
(
まをすべくさふらふ
)
。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
▼ もっと見る
ほのぼのと
狭霧罩
(
さぎりこ
)
めたる大路の
寂
(
せき
)
として物の影無き
辺
(
あたり
)
を、唯
独
(
ひと
)
り
覚束無
(
おぼつかな
)
げに走れるなり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
覚
常用漢字
小4
部首:⾒
12画
束
常用漢字
小4
部首:⽊
7画
無
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
“覚束”で始まる語句
覚束