見連けんれん)” の例文
またその上に大阪役者の中村芝雀しばじゃく(後に雀右衛門)を従兄妹いとこにもっていたので、東上のおりには、引幕をおくったり見連けんれんを催したりする、彼女の生活の色彩は、いよいよ華やかであった。
竹本綾之助 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
こと見連けんれんなどという団体見物が盛んになるに連れて、菓子と弁当と鮨とで腹の虫をおさえ、ゆう飯は帰り途で食うか、家へ帰って食うとかいうような経済主義がひろく行なわれて来たらしい。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
その雛段にも連中はならんだから、魚河岸うおがしとか新場とか、大根河岸だいこんがしとか、吉原や、各地の盛り場の連中見物、その他、水魚連すいぎょれんとか、六二連ろくにれん見連けんれんといった、見巧者みごうしゃ、芝居ずきの集まった