“製煉”の読み方と例文
読み方割合
せいれん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし近間の山林は官林なので、民有林から伐木ばつぼくしてまきを運ぶのに、嶮岨けんそな峰を牛の背でやった。製煉せいれんされた硫黄も汽車の便がある土地まで牛や馬が運んだ。
旧聞日本橋:08 木魚の顔 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
ヨーロッパ人が物の理を考えきわめることのはなはだ賢いのに驚き、発明の新説を出すのに驚き、器械の巧みなのに驚き、医薬製煉せいれんの道のことにくわしいのにも驚いてしまった。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
天文地理の学は言ふに及ばず、器械の巧みなること人の目を驚かし、医薬製煉せいれんの道ことにくはしく、そのふみどももつぎつぎと渡りきたりて世にひろまりそめたるは、すなわち神の御心であらうでござる。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)