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衣嚢
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いのう
ふりがな文庫
“
衣嚢
(
いのう
)” の例文
××もまた同じことだった。
長雨
(
ながあめ
)
の中に旗を
垂
(
た
)
らした二万
噸
(
トン
)
の××の
甲板
(
かんぱん
)
の下にも鼠はいつか手箱だの
衣嚢
(
いのう
)
だのにもつきはじめた。
三つの窓
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「おお当直将校。そういう妙な噂が立ったので、いま杉田の
衣嚢
(
いのう
)
をとりよせて調べてみると、ほら、こういう遺書がでてきました」
浮かぶ飛行島
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
答えたのは一番
年嵩
(
としかさ
)
の一等兵である。四十は既に越した風貌である。身体に合わない略服を着て、見すぼらしく見えた。
衣嚢
(
いのう
)
も小さい。
桜島
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
私は、丁度、その中下甲板の検査をする役に当つたので、外の仲間と一しよに、兵員の
衣嚢
(
いのう
)
やら手箱やらを検査して歩きました。
猿
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
重い
衣嚢
(
いのう
)
をかついで、この峠にたどりついた時、海が一面にひらけ、真昼の陽にきらきらと光り、遠くに竹島、硫黄島、黒島がかすんで見えた。
幻化
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
▼ もっと見る
私は壕の中に入り、
衣嚢
(
いのう
)
の中から
便箋
(
びんせん
)
を出した。私は卓の前にすわり、便箋を前にのべ、そしてじっと考えていた。
桜島
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
衣嚢
(
いのう
)
の整理をしていたらしい兵隊が、急いで吉良兵曹長のところに来た。
桜島
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
“衣嚢”の意味
《名詞》
衣類などを入れて背負ったりする袋。
かくし。物入れ。
(出典:Wiktionary)
衣
常用漢字
小4
部首:⾐
6画
嚢
漢検準1級
部首:⼝
18画
“衣”で始まる語句
衣
衣服
衣裳
衣紋
衣桁
衣物
衣類
衣兜
衣摺
衣装