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血気
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ちのけ
ふりがな文庫
“
血気
(
ちのけ
)” の例文
旧字:
血氣
手に
辛夷
(
こぶし
)
の花を持っているが、ふっくらとした頬はその
葩
(
はなびら
)
よりも白く、走って来たために激しく
喘
(
あえ
)
いでいる唇にも
血気
(
ちのけ
)
がなかった。
春いくたび
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
肌理
(
きめ
)
の細かい、それでいて
血気
(
ちのけ
)
のある女で、——これは段々
後
(
あと
)
になって分ったことだが、——気分もよく変ったが、顔が
始終
(
しょっちゅう
)
変る女だった。
別れたる妻に送る手紙
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
看護婦が急いで行って、一足の
紅緒
(
べにを
)
の草履を足元にそろへた。お葉は、慄へながら
血気
(
ちのけ
)
のないやうな、白い死んだやうな片足をそっと降した。
青白き夢
(新字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
一つ部屋で、お傍にでも居ましたら、もう、それだけで、
生命
(
いのち
)
も惜しゅうはござりますまい。まして、人間のしいなでも、そこは
血気
(
ちのけ
)
の若い
奴
(
やつ
)
でござります。
怨霊借用
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
がんと喚きながら
進出
(
すすみで
)
たのは、老紳士とみせた警視庁の高野刑事課長だった。三人の外人は一瞬、紙のように
血気
(
ちのけ
)
を喪って、両手を挙げながら椅子から
起
(
た
)
った。
亡霊ホテル
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
▼ もっと見る
彼地
(
あちら
)
に行っても面白くないから、それで、またしても戻って来たのだが、斯うしていても、あの年齢を取った、
血気
(
ちのけ
)
のない、悧巧そうな顔が、
明白
(
ありあり
)
と眼に見える。
別れたる妻に送る手紙
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
“血気”の意味
《名詞》
血気(けっき)
血液と気力。いのちを維持する体力。
はやる意気。血の気。
(出典:Wiktionary)
血
常用漢字
小3
部首:⾎
6画
気
常用漢字
小1
部首:⽓
6画
“血気”で始まる語句
血気盛
血気組
血気躁狂