“蝙蝠羽織”の読み方と例文
読み方割合
こうもりばおり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だが、割れた板図面へとびついて、それへ手をのばした咄嗟とっさに、右衛門七が頭からかぶっていた蝙蝠羽織こうもりばおりを、何者かが鷲づかみに掴んで
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
古編笠をかぶった浪人者が一名、埃臭ほこりくさ蝙蝠羽織こうもりばおりに、溝染どぶぞめあわせを着、肩をそびやかして傲然ごうぜんと、門前に突っ立っている。——そしてそれを囲んで、門番や家来の者たちが
柳生月影抄 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なぜならば、小次郎の特徴であった髪や服装みなりも、前とは、人違いするほど変っていて、あの前髪も刈り込み、これ見よがしな派手な伊達だて羽織も、地味な蝙蝠羽織こうもりばおり野袴のばかまとに変っているのである。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)