“藁稭”の読み方と例文
読み方割合
わらしべ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
第一、絵巻を見ても分るように、庶民の女は髪を藁稭わらしべや紙で結え、染色を使わない着物を着て、殆んど裸足で働いて暮した。
私たちの建設 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
所帯道具がふえたじゃないかと笑った人があるが、たとえば僕が一羽の燕であるとすれば、僕にとって七輪や鍋は燕がその巣を造るために口にふくんでくる泥や藁稭わらしべたぐいに相当するであろう。
落穂拾い (新字新仮名) / 小山清(著)
鴈治郎と延若とを、レオナルドとアンゼロとに比べるのは、藁稭わらしべ黄金きんかたまりの目方を引くやうなもので、天秤はかりを神経衰弱にするに過ぎないが、しかし先輩後輩の関係だけには一寸似寄つたふしがある。