“わらしべ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
藁稭60.0%
藁蘂20.0%
藁蕊20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
所帯道具がふえたじゃないかと笑った人があるが、たとえば僕が一羽の燕であるとすれば、僕にとって七輪や鍋は燕がその巣を造るために口にふくんでくる泥や藁稭わらしべたぐいに相当するであろう。
落穂拾い (新字新仮名) / 小山清(著)
それに狙はれては、藁蘂わらしべの髮を結つた小田原在のとつさん、おへそ接吻キツスさせて置いた財布でも、無事では濟まなかつたでせう。
藁蘂わらしべで結つた油氣のない髮は、半分白髮が交つて、多年日光の下で燒き上げた澁紙色の皮膚、遠州じまの單衣の尻を端折つて、淺葱色あさぎいろの股引は海藻もくづつゞつたやうにつぎだらけです。
ひと束ねにして藁蕊わらしべで結んでいる髪の毛は、半ば灰色で少しもつやがなく、痩せて骨ばった顔は蒼黒く、皮膚はかさかさに乾いているうえに皺だらけであった。