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薄々
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うすうす
ふりがな文庫
“
薄々
(
うすうす
)” の例文
中には
薄々
(
うすうす
)
感づいて沼南の
口占
(
くちうら
)
を引いて見たものもあったが、その日になっても何とも
沙汰
(
さた
)
がないので、一日社務に服して家へ帰ると
三十年前の島田沼南
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
一代に何人かの男があったことは
薄々
(
うすうす
)
知っていたが、住所を教えていたところを見ればまだ関係が続いているのかと、感覚的にたまらなかった。
競馬
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
職に離れて以来の不如意を
薄々
(
うすうす
)
知っていながら、まさかこれほどとも思わずにいた健三は、急に眼を転じてその人の昔を見なければならなかった。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
愛之助は
薄々
(
うすうす
)
事情を悟ることが出来た。なる程、これは品川の云う通り、一大椿事に相違ないと思った。彼の好奇心はハチ切れそうにふくれ上った。
猟奇の果
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
高村は畠違いへ踏み込んで来て牙彫の土を持っているなど悪口をいっていることも私は
薄々
(
うすうす
)
耳にしている所である。
幕末維新懐古談:48 会の名のことなど
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
▼ もっと見る
何を隠そう拙者も江戸表に居る
中
(
うち
)
にそのような評判を
薄々
(
うすうす
)
耳に致しておるにはおったがのう。多分、そのような事を云い触らして名前を売りたがっておるのであろう。
斬られたさに
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
先生に
薄々
(
うすうす
)
その話をするとね、先生があの調子で
力
(
りき
)
み返ってね、ナニ、お前たちを取り戻しに来るものがあるって? 有るなら有るように来てごらん、幾万人でも押しかけて来てごらん
大菩薩峠:21 無明の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
もっとも、キャラコさん自身も、心のどこかで
薄々
(
うすうす
)
感づいていたのである。
キャラコさん:09 雁来紅の家
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
「
薄々
(
うすうす
)
は知つてゐる」
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
文代は
薄々
(
うすうす
)
明智がいるなんて、
嘘
(
うそ
)
っ
八
(
ぱち
)
だと感づいていたけれど、さも気掛りらしく、尋ねて見る。
吸血鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「左様でございますか。いや、
薄々
(
うすうす
)
その儀は承って出かけましたんですが、一応はここの親方の方へ申し上げまして、親方の口から改めてあなた様のお耳へ入れるのが順かと、こう思いましたものですから」
大菩薩峠:22 白骨の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
薄
常用漢字
中学
部首:⾋
16画
々
3画
“薄々”で始まる語句
薄々金