トップ
>
華客
>
とくい
ふりがな文庫
“
華客
(
とくい
)” の例文
それら
寡婦
(
かふ
)
のうち衣食に窮するままに、辺境守備兵の妻となり、あるいは彼らを
華客
(
とくい
)
とする
娼婦
(
しょうふ
)
となり果てた者が少なくない。
李陵
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
「知合ひといふ程ぢやありませんが、向柳原の叔母が、内職のお仕事のお
華客
(
とくい
)
の一人で不斷から顏くらゐは知つてゐますよ」
銭形平次捕物控:209 浮世絵の女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
それを見たお
華客
(
とくい
)
先の大門通りの薬種屋の主人が、「これあいけない、富五郎さん、お前さんは
水銀
(
みずがね
)
にやられたのだ、早速手当てをしなければ……」
幕末維新懐古談:01 私の父祖のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
優に一軒の
華客
(
とくい
)
で商売になっているとみえて、仲間一組、足軽二組の顔ぶれは、ほとんどいずれも京極家の者らしい。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「さうだよ。特別にあんたのやうなお
華客
(
とくい
)
をみるときには入用だよ。どうしてあんたは顫へなさらんかな?」
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
▼ もっと見る
お
華客
(
とくい
)
廻りは陽の出ぬ中、
今日
(
いま
)
でも東京の魚屋にはそう云う気風が残っている。
善悪両面鼠小僧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
しかも傑作を欲しいという本当に目の開いた
華客
(
とくい
)
の多いこちらでは、観音一つ彫らすのでも、念に念を入れさせ、分業物の間に合せではなくして、台坐も天蓋も
幕末維新懐古談:08「木寄せ」その他のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
相生
(
あひおひ
)
町のお
華客
(
とくい
)
で、三百八十兩、小判で受取つたのは
巳刻
(
よつ
)
少しまへでした。
銭形平次捕物控:075 巾着切の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
相生町
(
あいおいちょう
)
のお
華客
(
とくい
)
で、三百八十両、小判で受取ったのは
巳刻
(
よつ
)
少しまえでした。
銭形平次捕物控:075 巾着切りの娘
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
源空寺門前という一町内には、床屋が一軒、
湯屋
(
ゆや
)
が一軒、そば屋が一軒というようにチャンと数が制限され、その町内の人がそのお
華客
(
とくい
)
で、何もかも一町内で事が運んだようなものであります。
幕末維新懐古談:05 その頃の床屋と湯屋のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
「研賃を澤山貰つた口は無いか——、この店の一番の
華客
(
とくい
)
は誰だ——」
銭形平次捕物控:068 辻斬綺談
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「研賃を沢山貰った口は無いか——、この店の一番の
華客
(
とくい
)
は誰だ——」
銭形平次捕物控:068 辻斬綺談
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
華
常用漢字
中学
部首:⾋
10画
客
常用漢字
小3
部首:⼧
9画
“華客”で始まる語句
華客場
華客先