荷抜屋ぬきや)” の例文
ふところの金よりはその腰のものを奪うのが目的である。当時、日本刀は荷抜屋ぬきやの一番もうかる品で、また一番買い占めにくい品でもあった。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さ、ぬかせ、てめえはお十夜の兄貴へむかって、只一人で御用呼ばわりしたくらいだから、この荷抜屋ぬきや仲間をぎつけていたに違いねえ。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さすれば鴻山こうざんも、その間に甲比丹かぴたんの三次や荷抜屋ぬきやの手下どもをさとして、阿波へ渡る秘密船を仕立てさせ、万事の手筈を調ととのえておくであろう
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)