草行そうぎょう)” の例文
和漢雑用は古来すでに用うるところ、おおいにその用に適すといえども、天下これを読む者幾何人いくばくにん、はた字書ありというと云えども、草行そうぎょうたいに至りては、また如何いかんせん。
平仮名の説 (新字新仮名) / 清水卯三郎(著)
唯草稿を丁寧に清書して教を乞ふ事礼儀の第一と心得べし。小説のことなればことごと楷書かいしょにて書くにも及ばじ、草行そうぎょうの書体をまじふるも苦しからねど好加減いいかげんくずかたは以てのほかなり。
小説作法 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)