茶菓子ちゃがし)” の例文
この間長きときは三十分もあらん。あたりの茶店より茶菓子ちゃがしなどもてれど、飲食のみくわむとする人なし。下りになりてよりきりふかく、背後うしろより吹くかぜさむく、忽夏を忘れぬ。
みちの記 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
そこにお母さんでもいたら、大石先生はしかりつけられたかもしれぬ。しかしお母さんは、茶菓子ちゃがしでも買いにいったらしく、出ていったあとだった。校長先生はにこにこ笑って
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
越後えちご高田辺たかだあたりでも、米と大豆だいずをざっとって飯に炊いたものがオケジャ、駿河するが志太しだ郡では飯を炒って味をつけたのをウケジャまたは茶菓子ちゃがしともいっており、紀州きしゅう熊野くまのなどでは
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)