脇門わきもん)” の例文
頭領かしら、いよいよ不審な男です。どうしても立ち帰りません。のみか、いつの間にやら、脇門わきもん
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
二輌の車はいきほひよく走せて、やがて当夜の会場帝国ホテルにつき、電灯花瓦はながす昼をあざむき、紅灯こうとうくうにかゝり、晴がましきこと云ふばかりもなき表門をばぐるりと廻りて、脇門わきもんより入りぬ。
燕尾服着初めの記 (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
この荘内の巡邏隊は今、徳島藩邸内の騒ぎを聞いて、足を留めて中の様子をうかがっていると、脇門わきもんがギーッとあいて、そこから形を現わしたのが、以前火の見櫓で絵図面を取っていた覆面のふたり。
大菩薩峠:10 市中騒動の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
たしかに、この夜、かれは松平家の脇門わきもんから、奥座敷へ入ったに相違なかった。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)