胡麻化ごまくわ)” の例文
その事で何日いつだつたか、まはつて来た郡視学と二時間許り議論をしたのよ。その時の面白かつたこと? 結局視学の方が敗けて胡麻化ごまくわして了つたの。
足跡 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
なんだか厭世の様な呑気のんきの様な妙なのね。わたくしよくわからないわ。けれども、少し胡麻化ごまくわして入らつしやる様よ」
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
まへはそんなことつて、胡麻化ごまくわすんだ。きつ仲買なかがひしてあるくんだらうと、いや、はや、沒分曉漢わからずや親分おやぶん
實際に無我なら、もう、膽力も、くそも入る筈がないぢやアないか? 全體、禪は矛盾と云ふよりも、ただぬらり、くらりとした不眞面目な態度でその人の無内容を胡麻化ごまくわしてゐるに過ぎない。
泡鳴五部作:05 憑き物 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)