背景バツク)” の例文
共にラフアエルの画集をひもどきて我、これらのぐわにある背景バツクの人酔はしむる趣こそ北伊太利イタリーあたりの景色を彼が神筆に写し取りたるものとか聞く。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
服裝、家屋、調度、あらゆる背景バツク、時に、微細な女の櫛一つの考證にまで、たがはないことを留意するのは、もちろん、作家常識の當然なつとめではあるが、それに捉はれることは、好まない。
折々の記 (旧字旧仮名) / 吉川英治(著)
何時いつ何時いつもわが悲哀かなしみ背景バツクには銀色ぎんいろ密境みつきやうぞ住む。
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
わが悲哀かなしみ背景バツク銀色ぎんいろなり。
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)