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聞耳
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ききみみ
ふりがな文庫
“
聞耳
(
ききみみ
)” の例文
いったい何を落したのか、それも言わないで夜中に変な人だと
聞耳
(
ききみみ
)
をすますと、もう小路を曲って行ったのか、足音もしなくなっていた。
蛾
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
今這入った女の動静をそっと塀の外から
窺
(
うかが
)
うというよりも、むしろ須永とこの女がどんな
文
(
あや
)
に二人の
浪漫
(
ロマン
)
を織っているのだろうと想像するつもりであったが、やはり
聞耳
(
ききみみ
)
は立てていた。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
だが、なぜか私は、その声にギョッとして
聞耳
(
ききみみ
)
を立てないではいられなかった。
何者
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
生絹はその僅かな留守居のあいだにも、何度か
聞耳
(
ききみみ
)
を立て、何度か往来の道ばたに出て行った。きゅうに春めいた田や畠は
萌
(
も
)
えた青い粉を
雑
(
ま
)
ぜた、
襲
(
かさね
)
の色に見えた。
荻吹く歌
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
わざわざ立って行って、何でもないといまいましいから、気にかからないではなかったが、やはりちょっと
聞耳
(
ききみみ
)
を立てたまま知らぬ顔ですましていた。その晩寝たのは十二時過ぎであった。
文鳥
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
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家内の人々はお互の足音にも、ビクッとして
聞耳
(
ききみみ
)
を立てる程におびえていた。
魔術師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
私はしばらくすると私自身の腹の中に
窃
(
そっ
)
と
聞耳
(
ききみみ
)
を立てるように、何かをさぐりながら聞こうとした。
童子
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
聞
常用漢字
小2
部首:⽿
14画
耳
常用漢字
小1
部首:⽿
6画
“聞”で始まる語句
聞
聞説
聞済
聞分
聞咎
聞惚
聞書
聞糺
聞人
聞合