“老嬢（オールドミス）” の例文
旧字：老孃
勇と秀子の猛烈な恋に劫（ごう）を煮やして、老嬢（オールドミス）の岡焼半分に、その二品を取出して、勇の発見するような場所へそっと移したのでした。
流行作家の死 (新字新仮名) ／ 野村胡堂(著)
「わたしはひとりの老嬢（オールドミス）を知っていました」と、月が言いました。「この人は冬になると、いつも黄色いしゅすの外套（がいとう）を着ていましたが、それはきまって新しいものでした。 ...
絵のない絵本：01 絵のない絵本 (新字新仮名) ／ ハンス・クリスチャン・アンデルセン(著)
いはゆる老嬢（オールドミス）には違ひないが、その風丰と云ひ、挙止と云ひ、殊に、多少鼻にかかる言葉の調子に至つては「老（オールド）」の色よりも「嬢（ミス）」の気が勝ち、世間タイプで云ふ先生型（タイプ）のなかでも
荒天吉日 (新字旧仮名) ／ 岸田国士(著)