翫物がんぶつ)” の例文
その時相役申候は、たとい主命なりとも、香木こうぼくは無用の翫物がんぶつ有之これあり、過分の大金をなげうそろこと不可然しかるべからず所詮しょせん本木を伊達家に譲り、末木を買求めたき由申候。
無用の翫物がんぶつ贅沢ぜいたくを禁じたのはいいが、その取締りが度を越したために、商取引が停滞し、倒産する者や職を失う者が多数に出た、また大きな埋立て工事や、川堀の普請の中止などで
その時横田もうしそろは、たとい主命なりとも、香木こうぼくは無用の翫物がんぶつ有之これあり、過分の大金をなげうそろこと不可然しかるべからず所詮しょせん本木を伊達家に譲り、末木を買求めたきよし申候。
興津弥五右衛門の遺書 (新字新仮名) / 森鴎外(著)