縁談はなし)” の例文
「目代の山木様なら、よろしいご縁組とぞんじますが、もうそんなにまで、お進みになっているお縁談はなしなのでございますか」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
洗いざらい、ぶちまけて縁談はなしの邪魔してやる。……ご老中田沼のお殿様に、睨まれている、そればかりか、服部兄妹に親の敵と、狙われている身だとねえ
血煙天明陣 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「おすまさんもまんざら悪くもなければこそこうして四年もいたのだから、あの人の顔を立てて半歳はんとしの間はどんな好い縁談はなしがあっても嫁かないようにして下さい」
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
その数々の縁談はなしのくちで、親たちの眼にり残されているのは、もちろん皆、尾張清洲きよす織田おだ家中ではあるが、とりわけ
日本名婦伝:太閤夫人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
自分でもそろそろ焦心あせってもおろうから、こんどの縁談はなしには、否やはあるまいと思う。……ただ、婚儀の準備だが
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
などと縁談はなしは、聟どの直接なのである。
日本名婦伝:太閤夫人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)